超音波加湿器の霧(ミスト)は 湯気のようには立ち昇らない
新コロナ禍の昨今
職場の加湿には気化式加湿器を回して、日中だけで2リットルくらいの蒸散加湿をしています。
が、灯油ファンヒーターとエアコン暖房を同時に点けて一気に室温を上げたい朝には、ファンヒーターの熱風(これが燃焼系暖房のいいところ)に向かって浄水のスプレー(裁縫用霧吹き)ミストを噴霧して、強制的に加湿します。
噴霧量は500ミリリットルくらいですが、乾燥した空気の中であっという間に霧が霧散(?)して消えてなくなります。
ここで噴霧する水の中に不純物などがあると、ずっと空気の中を漂い続ける事になってしまうので、新型コロナウイルスだけでなく、レジオネラ菌や白癬菌(真菌)の仲間などが混入しないように、容器は次亜塩素酸ナトリウムで洗い、たまに炭酸水で中和(弱酸性化)させた次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸水と重曹が溶けた水)の薄いやつを噴霧てみたりします (^.^)
ここに更に加湿量を増やしてみようという事になり、超音波加湿器の小型のものをAmazonでポチり、適当な台の上に置いてみました。
実は私は、超音波加湿器とかディフューザーの類はあまり好きではありません。
理由は後述しますが、先に述べたように、裁縫などで使う細かい霧の出るスプレー(霧吹き)の方が、毎回新しい水を入れる必要があったり、消毒するのも楽だったりするから好きです (^-^;
超音波加湿器の霧(ミスト)は マイクロ飛沫と同じく水の粒が乾くと水中の塩分が析出して不純物を閉じ込めたまま浮遊し続ける
これはスプレー噴霧と同じ事です。
水中にある不純物(気化しないもの)も一緒くたにしてマイクロ飛沫(水滴)化して、空中に投げ出しますから、微細な霧状の水滴はあっという間に水分だけが蒸発して、不純物だけが浮遊します。
水中にレジオネラ菌などが増えていたら、レジオネラ菌を空中散布している事になるわけなので、肺炎などの原因になり得ます。
新型コロナウイルス感染症対策で、スーパーコンピューター富岳を使ったシミュレーションが拡散してマスクの材質云々という話題の元になったマイクロ飛沫による感染、つまりエアロゾル感染ってやつですね。
新型コロナを予防するつもりで超音波加湿器を使って、エアロゾルレジオネラ感染を起こして肺炎になっていたら本末転倒です ( ;∀;)
レジオネラ菌の仲間に関しては、60℃では5分間で殺菌されるとの事ですが、超音波加湿器のタンクも頻繁な水の交換とタンクの消毒が必要です。
◆ 参考サイト
・国立感染症研究所 レジオネラ症
気化式加湿は蒸留酒作りのように 不純物を空中に出しにくい
片や、気化式加湿器は濡れたフィルターが乾く事で空気に湿度を移すので、洗濯物を干す原理と同じですから、塩分や不純物は気化せずに水(気化フィルターとか洗濯物とか)に残ります。
ですから水よりも揮発しにくい混じり物がある場合は、残った水の中の濃度がだんだんと濃くなっていきます (^^;
逆に揮発しやすい(沸点が低い)アルコールなどが混じっていたらアルコールは水と一緒に気化しますが水よりさっさと気化してしまいます。
それを冷やして結露(凝集)させて取り出すのが、酒やビールやワインなどの醸造酒を蒸留してアルコール度数の高い焼酎とかブランデーとかウイスキーとかラム酒を作るやり方ですね (*'▽')
沸騰した水の湯気(沸騰して気化した水蒸気が凝集して水滴になったもの)を出して加湿するのがスチーム式加湿器ですが、不純物を空中に出しにくいのは同じです。
こちらはヒーターの熱で水を沸騰させて水蒸気(すぐに凝集して湯気になりますが)を作るので、煮沸消毒しているようなものですから大方の菌など微生物は増えにくく、より清潔かもしれません。
が、熱で強制的に気化させる(沸騰させる)やり方は、気化式以上に水中の塩分(ナトリウムに限らずカルシウムやマグネシウムなど水道水中のミネラル分)が析出してガリガリスケールが付きやすく、メンテナンスが大変です (;'∀')
(電気を喰う的なデメリットは敢えて言いませんが・・・)
加湿器は3タイプそれぞれ、どれも一長一短あるということですね。
本題:超音波加湿器を置く棚を作る
と、加湿の仕方の違いを述べるのが目的ではなく、言いたかったのは
超音波加湿器のミストは、スチーム式の湯気とは違って上に立ち昇らず、ドライアイスで冷やされた凝集霧と同じく下に向かって流れ落ちる
という事です。
清潔なミストが出ているとして、加湿器が床置きの場合はミストがすぐに床面に流れて、気温が低ければなかなか気化しませんから床が濡れます。
ですから、加湿器をなるべく高いところに置きたいのですが、水の入った加湿器をあまり高いところに置くのも落ち着きません。
ではどうするか。
気化式加湿器のファンの風は上向きなので、この気流を利用して超音波加湿器から出るミストを上に向かって扇ぎ上げてしまおう。
上昇気流に乗ったミストは、他を濡らす前に気化して湿度をあげてくれるだろう・・・。
という作戦を立てました
が・・・(^^ゞ
徹底的に手抜きの棚作り (;'∀')
例によって、ソーガイドを使って、例のヒノキの薄板をスノコ状の棚板にします (^^;
Z ソーガイド鋸セット
こんなふうに、コーナー用の三角スノコ仕様で棚板にします。
もう本当に、手元にある材料しか使わないというか、手元にある材料でできる範囲のものしか作るつもりのない、有り合わせDIYですね (;´∀`)
『気化式ファンの風の位置に超音波加湿器を置く棚』完成
壁の中の柱を探り当てて、棚板を取り付けます。
ミストはだらりと降りるわけではないので、棚板をスノコにする意味は無かったようです (^^;
気化式ファンの風の中に超音波加湿器のミストが出るので霧は床面に落ちにくくなりますが、気化式加湿された空気(やや湿っている)が下から送られてくるので、ミストは蒸発しにくくなります ( ;∀;)
ですが、これでそれなりに高い位置にミストが昇ってくれる事で、水滴がアーチを描いて床に落ちるまでの旅程はより長くなった事と、この更に高い位置にはエアコン暖房のジェット気流が上空を流れているので、うまくいけばエアコン風に乗ってより遠くまで運ばれつつ、途中で気化して消えてくれる事が期待できます(視認してはいない)。
超音波加湿器の霧を遠くまで拡散させて気化させる作戦の前提に、あくまでも『清潔なミスト』である必要が常にあります。
うちでは中空糸浄水器を通した水道水。
塩素系の噴霧剤なども一切入れません。
煮沸した後の水か、できれば純水(精製水か蒸留水)をミストにしたいものです。
ゆめゆめ、ぬめぬめしたタンクの水を超音波霧にしてはいけません (;'∀')